(この記事の最終更新日は、2020年8月21日です。)
こんにちは!山猫の雑記ブログ管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
この記事は・・・
家族や知り合いが使っているiPhoneが、ことごとく充電出来なくなっちゃったという事件の調査の結果をまとめたものだよ。
はっきりとした結論が出ていなくて、仮定で止まっている部分があります。もう少し調査を進めて出来るだけ追記していきたいと考えています。
経緯の説明~iPhoneが充電出来ない!というトラブルが多発!!!~
事の発端は、今年の7月。。
ねえねえ。急にiPhoneが充電できなくなっちゃったんだけど!
えーと。店長さんのはiPhone 8だったね。ちょっと調べてみようか。。
実は・・・・山猫家とその周辺は、ほとんどがiPhoneユーザー。山猫だけが、Androidスマホを使っているので、iPhoneの充電ケーブルに関してはほとんど気にしていませんでした。
どれどれ。。あれ?コネクタの端子の色がおかしいぞ?
今ではおなじみとなった、iPhoneの充電用ケーブル(Lightning(ライトニング)ケーブル)は、金色の端子が8個並んでいる構造。
この8個並んでいる端子の左から4つめのピンが明らかに変色しています。
顕微鏡で良く見て見ると、かなり腐食が進んでいる状態。。金メッキの下の銅が腐食して表に出てきてしまっています。
丁寧に清掃してみると・・・腐食した端子のメッキはかなり傷んでいる状態。
表面の錆は取り除いて、充電は出来るようになったけど・・・
早めにケーブルを交換した方が良さそうな状況でした。
一応、充電できるようになったので、一旦忘れていたのですが、、
まったく同じトラブルが、他のiPhoneと充電器でも発生したのです!
(※しかも、ほぼ同時に複数台!)
調べてみると、、症状はみんな同じ。
Lightning(ライトニング)ケーブルの左から4番目の端子(場合によっては一番端の端子も・・)が、激しく腐食して電気を通しにくくなっていました。
忙しい人のための結論!
左から4番目は電源端子
なんで、8つある端子の4番目だけがダメになっちゃうんだろう?
実はね。Lightning(ライトニング)コネクタは、この4番目の端子に充電用の電気が流れる仕組みなのだ。
iPhoneの充電電流は、機種によって異なるのですが、iPhone7や8になると、2A(アンペア)以上の電流がこの端子を通って、充電器からiPhone本体に流れていきます。
2A(アンペア)って多いの?
このサイズのコネクタで2Aを流すのは、あまり余裕がない気がするよ。Lightning(ライトニング)コネクタの正式な仕様がわからないから何とも言えないけれど。。
でも、新品で汚れていないケーブルと、新品のiPhoneの組み合わせだったら何の問題もないはずだよ。
そう・・・新品のLightning(ライトニング)ケーブルと、新品のiPhoneの組み合わせだったら、問題はないのです。(問題があったら製品化できないですよね。。)
じゃあ、何が問題なんだろ。
端子の腐食が起こる原因は「汚れ」
ずばり、コネクタの端子の汚れが原因だと思う。
Lightning(ライトニング)コネクタをiPhoneに挿すと、ライトニングの金属部分と、iPhoneの金属部分が接触して、電気が通るようになるのですが、コネクタの端子が汚れると、電気が通りにくくなるのです。
この現象を「接触抵抗が増える」と言うのだけど、抵抗が増えると、その部分を電気が通りにくくなるのだ。
ひろい通路を走ってたら、急に道幅が狭くなって、通り抜けるのに一苦労って感じなのかな?
そして・・・接触抵抗が増えた部分は「発熱するのです」(ジュール熱ですね。)
端子の部分の発熱が続くとね。。端子の腐食がはじまるのだ。そして腐食が始まると、もっと接触抵抗が大きくなって、最終的に、接触不良になってしまうのです。
(このあたりのメカニズムはもう少し検証が必要です。)
実は、Lightning(ライトニング)コネクタは、端子がとても汚れやすい構造なのです。
Lightning(ライトニング)コネクタはMicroUSBに比べて汚れやすい!
広く統計を取ったわけではないので、私の周りの人の話になるけど・・・
端子の腐食のトラブルは、MicroUSBコネクタよりもLightning(ライトニング)コネクタの方が圧倒的に多いのだ。
MicroUSBというのは、Android系のスマホに使われているコネクタの種類。
MicroUSBコネクタは、スマホ用に作られた規格ではないので、いろいろな機械で使われているよ。
なんでMicroUSBの方が、腐食のトラブルが少ないのかな?
それは・・・コネクタの形状を見ると想像できます。
上がLightning(ライトニング)、下が、MicroUSB(マイクロユーエスビー)のコネクタです。
MicroUSBは、金色の端子部分が見えないね!
もちろん、無いわけではなく、コネクタの内側に端子が並んでいます。(見にくいですが、5本の端子が見えるでしょうか?)
一概には言えないけれど・・・手垢やほこりのつきやすさが、トラブルの原因になっている気がするよ。
じゃあ、どうすれば良いの?
Lightning(ライトニング)のコネクタは汚れやすい。そして、汚れると本来の性能が発揮できない。
そして、汚れを放置したまま使用し続けると、端子が腐食して、使えなくなってしまう。
と言う所まで説明しました。
じゃあ、どうすれば良いのさ?
定期的に清掃すればよいのだ!
綺麗にすると言ってもやり方が分からないですよね。。でも安心してください。
世の中には、コネクタの端子をキレイにする専用の洗浄剤が市販されているのです。
実は接点回復剤はかなりの種類が売られているのですが、山猫がおすすめするのがこれ!
接点復活剤は、スプレータイプの物が多いのですが、ライトニングコネクタのように小さなパーツの場合は、筆で塗るタイプが便利。
これを塗るだけだったら、私にもできそうだね!
問題は、腐食が進んでしまってからでは遅いという事。
明らかに端子の色が変わって錆びている感じだったら、新しいケーブルに交換した方が良いよ。
腐食したケーブルを無理に使うと、iPhone側のコネクタ端子が壊れてしまう可能性があるからね!
もう一つの改善策が、カバーを取り付ける事。
テクノベインズ Lightningケーブル先端用キャップ(半透明) 6個/パック IPLNTCK-W0-6
使用していない時に、先端にキャップを付けておけば、汚れ防止に確実に役に立ちます!
確かに、これを付けておけば埃や手垢が付く確率がだいぶ下がりそう!
でも・・・充電中無くしそうだよね。。
そうなんだよなあ。無くさないように紐でもつけられるようになっていると良いのだけど。。
充電中の保管場所を工夫しないと、すぐになくなってしまいそうだね。
そんなあなたのために、30個入りという商品もあるのですが。。
なくしちゃったら新しいのをつければいいじゃない!
って力業すぎない??
まとめ
以上今回は Lightning(ライトニング)コネクタの左から4番目の端子が変色して使えなくなってしまう件について、原因と、対策を出来るだけ簡単にお伝えしました。
ちなみ、このブログでは、充電ケーブルのもう一つのトラブル、ケーブルの断線についても取り上げています。もしよろしければこちらもご覧ください。
普段ならここで記事は終わりなのですが、今回はさらに深掘りしていきます。
Lightning(ライトニング)コネクタの腐食の原因をさらに深掘りします!
ここからは、かなりマニアックな記事になりますよ!
ライトニングコネクタの腐食についていろいろ調べた結果を、支離滅裂な状態で列挙していきます!
でも・・・出来るだけわかりやすく書くつもりだよ。
なぜiPhoneの純正充電器は5Wタイプなのか?
実はね。前から気になっていたのだけど、iPhoneを買った時に付属でついてくる充電器は、5W (5V 1A)の物なのだ。
※最新型の、iPhone 11 Pro/11 Pro Maxでは、高速充電が出来る18W版の充電器が付属しているのですが、それまでのiPhoneは、ずーと 5W(5V 1A)の充電器が付属していたのです。
だからと言ってね・・急速充電に対応していないというわけではないのだ。
実は、iPhoneは、少なくともiPhone6以降(5以前は未調査)で、急速充電をサポートしているのです。
実際にいろいろなiPhoneを社外品の充電器を使って、急速充電させてみると・・・
- iPhone6s 5V 1.4A = 7W(実測値)
- iPhone7 5V 1.4A = 7W(実測値)
- iPhone8 5V 2.0A = 10W (実測値)
付属品の充電器では、5V 1A = 5Wまでしか出せないわけですから、社外品の充電器や、モバイルバッテリーを使うと、圧倒的に高速に充電できる事がわかります。
ここまで実験してみて、なにかがおかしいって思い始めたのだ。
山猫が感じた疑問は、以下の2点。
「なんで、iPhoneの付属充電器は、5V 1A (5W)と言う古い仕様なのか?」
「ライトニングコネクタが採用されたのは今から8年前。端子不良の話は前からあったけど、最近やけに多い気がする(あくまでも山猫の感覚です。)」
あんまり難しく考えなくても。。5Wの充電器が小さくて安いからじゃない?
それはないな。
・iPhone用の5Wの充電器は1800円くらいで販売されてる。
そしてiPad用の12Wの充電器もほぼ同じ値段で販売されてる→つまり安さは関係ない!
・Appleの技術力があれば、小型で高出力の充電器は実現できるはず。。
→ 確かにiPad用の12Wの充電器は一回り大きいが、充電器の小型化技術の進歩はものすごい。Appleの技術力を持ってすれば、5W品と同じくらいのサイズで10W品を作れるはず!!
ここからは・・・あくまでも、仮定のお話なのですが・・・
急速充電で充電電流が増えたことと、ライトニングコネクタの端子の腐食は関係があるのでは?
と考えています。
コネクタの端子が汚れ、接触抵抗が増して発熱した場合の発熱量は以下の式で求められます。
Q=RI^2t (^2は2乗の事)
つまり発熱量は、電流の2乗に比例するって事。
充電電流が2倍になると、発熱量は4倍になるのだ!
発熱量の増加は、接点表面の酸化を促進させますので、端子部の劣化→接触不良が起きやすくなっているのでは?と言うのが、山猫の推測です。
もしかしたら、Apple(アップル)も急速充電で、ライトニングコネクタが劣化しやすいって事を把握しているのかも。
そうでなかったら、製品付属の充電器をずっと5W品にしておく理由が見つからないのだ。
普段は、ゆっくり充電して、ライトニングケーブルの発熱を抑えようって作戦なのかな?
あくまでも仮定だけどね。
急速充電の機能は、スペックとして大事なので入れておくけど、普段の充電は普通充電でやってね。という意図を感じるよ。
でも、最近は、社外品の充電器もモバイルバッテリーもほとんど2A以上の出力がでるから、みんな当たり前のように急速充電を使うようになって、その結果、コネクタの端子が劣化しやすくなってるってことか。。
梅雨時にトラブルが集中したのはなぜか?
もう一つの疑問は、梅雨時にトラブルが集中した事かな・
そんなの偶然に決まってるじゃん!
ところが、そうとも言えないのです。
実は湿度の高い季節は、コネクタの端子のトラブルが起きやすい季節なのです。
分かりやすく書かれていたサイトがあったので、紹介するね!
接点周囲の空気の層には、不純物質が存在するので時間経過により吸着堆積します。特に湿度の高い環境(6月~9月の時期)では、微摺動によりさらに接触表面をコロイド状に覆い、接点の温度により硬化し、不導体化します。
つまり、湿度が高い環境ではさらに問題が起きやすいってことか!
高温多湿な時期は汗をかきやすいから、塩分を含んだ汗がコネクタにつきやすいという可能性もあるね。
なるほど! 外出中にコネクタが雨に濡れちゃう可能性もあるし、、雨の時期はより一層注意が必要って事だね!
まあ、今回、梅雨時にトラブルが重なったのは偶然かもしれないけどね。
でも、十分可能性はあるから、定期的な清掃を忘れないようにしよう!
まとめ
今回は、iPhoneの充電ケーブルが腐食して充電が出来なくなる!というお話でした。
100%防ぐ事は出来ないけど、いくつかの点に気を付ければ、ケーブルを長持ちさせられるはず!
Lightning(ライトニング)コネクタを長持ちさせるコツは・・・
- コネクタの端子(金色の部分)を手で触らない事!
- 定期的にコネクタの端子(金色の部分)を清掃する事。
- 出来るだけ、iPhone付属の充電器を使用する事(確証はないけど、少なくとも純正品をつかって悪い事はないはず)
- 端子部分が変色したライトニングケーブルは、買い替える事をおすすめ。腐食したケーブルを無理やり使うと、iPhone側のコネクタに悪影響が出る可能性が!
基本的には、定期的にお掃除しよう!って事だね!
そして、端子のお掃除には、専用品を使うのがおすすめです!
端子が傷んでしまって、ケーブルの買い替えをするのなら・・・
安価なのに高性能。もちろんAppleのMFi認証取得(要するにAppleがお墨付きを与えたって事)の、Anker iPhone 充電ケーブル PowerLine II ライトニングケーブルをお勧めします!
ものすごく安く売ってるライトニングケーブルは、まともに使えない粗悪品もあるから、ちゃんとAppleが認証したケーブルを選んだ方が間違いがないよ!
もちろん、ケーブルのキャップを使うのも、汚れを防ぎ、ケーブルを長持ちさせる良い方法です!
以上最後までお読みいただきありがとうございました。
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