(この記事の最終更新日は、2020年3月6日です。)
こんにちは!山猫の雑記ブログ管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
この記事を書いているのは、2018年12月17日。
昨日(2018年12月16日)に札幌で起きた、大規模な爆発事故は、事故調査の過程で思わぬ方向に向かっていますね!
当初の話だと、2階建ての店舗に入っていた、飲食店で何らかの爆発が起きたという話でしたが・・・
今日になって、飲食店の横にある不動産会社の店舗が爆発元ではないかという話に変わってきました。
不動産会社の店舗が爆発元?いったい何が爆発したんだ??
この話を聞いて多くの人の頭に「?マークが」点灯したのではないでしょうか?山猫もそうでした!
だって、不動産会社の店舗は、粉々に砕け散っているではないですか!そんな爆弾みたいな物が保管されていたのでしょうか?
実は、保管されていたのです!
保管されていたのは、消臭スプレーの缶 100缶以上との事。
どんだけ消臭する気なんだろうと思っていたら、これは、不動産会社の物件の匂いを消すための商品のようです。
自社製品だったので沢山在庫があったという事ですね。
報道の情報によると、保管されていたのは、アパマンショップが主に使っている抗菌スプレーの『ヘヤシュ』という物みたいですね。
このスプレーは、いったん噴射を始めると最後まで、出続ける物らしいので、使用後にガス抜きをする必要はないそうです。
つまり、今回ガス抜き作業をしたスプレー缶は、使い終わったものではなく、新品だったという事になります。
一体、夜間の不動産会社の店舗で何が起きていたのか?
爆発を起こした店舗の従業員によると、120本の消臭スプレー缶のガス抜きを室内で実施。
現在のスプレー缶は、可燃性の強いLPGやDMEを使っているものがほとんどなので、この時点で、可燃性ガスが、室内に充満。
その後、手を洗うために瞬間湯沸かし器のスイッチをON → 溜まっていた可燃性ガスに引火 → 爆発!
という流れだったようです。
もともと、この消臭スプレーは、室内で使用する物なので、ガス抜き作業も屋外でやるという発想はなかったのではないかと想像しています。→ その後の報道で、昼間に外でガス抜きを行おうとしたところ、人目が気になったため、夜間に行ったという内容の記事がありました。
(札幌の夜は寒いですから、100本以上のガス抜きを屋外でやるのはかなり厳しいのでしょうね。。しかも、日曜日の夜遅くですから・・・)
ちなみに、LPGガスというのは、プロパンガスの事。。
プロパンガスは、皆様おなじみのガスコンロで使う燃焼性のガスですよね!
つまり、スプレー缶を部屋の中にぶちまけるというのは、可燃性のプロパンガスを部屋の中に放出するというのと同じ事なのです。
今回爆発したスプレー缶は、部屋の中に噴出させて使うタイプの消臭スプレーのようですが、そもそも、室内に向けて、長時間スプレーを噴出するような商品が適切かどうか、判断に迷いますね。。
【報道をまとめると】
・Twitterの情報によると、20kgのDMEは、100kgのTNT火薬に相当するとの事。こうなるともう爆弾ですね。。。
ちなみに、Youtuberの方が、キャンプ用の燃料(LPG)500g缶を爆発させたらどのくらいの規模になるか?という実験をやっています。
※ ちゃんと、消防に許可を取った正規の実験だった模様。
LPGとDMEがどの程度特性が違うのか山猫にはわからないのですが、同じ可燃性のガスという事で参考にはなるのかなと思います。
見ていただけるとわかるのですが、とにかく、すごい爆発です。
周りをかこっているブロックを吹っ飛ばしてバラバラにしています。たった500gのLPGでこれだけの爆発力なのです!
今回の札幌の事故で放出された、可燃性ガスの総量は、20kg と この動画の40倍なわけですから、そりゃすごい被害が出るわけですね!
たとえ換気扇を回しても、屋内では絶対にだめ!
「日本エアゾール協会」のホームページを見ると、、
ガスを噴射するエアゾール製品には、可燃性の強い液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)が含まれています。
この二つのガスは、空気より重いため、室内でガス抜きをした場合、床やシンクなどにガス成分が溜まってしまう。
その結果、引火する危険があるので、ガス抜きは、風通しのよい屋外で行うように注意を呼び掛けている。
と書かれています。
換気扇は、部屋の上の方に取り付けられているので、たとえ換気扇を回していても、床付近にたまった可燃性ガスを室外に放出することはできないという事ですね。
吐き出しの窓を開けて作業すれば、まだよかったのかもしれませんが、事務所には掃き出し窓がない場合もありますよね。。
いずれにしても、屋内でのガス抜き作業は非常に危険なので、やってはいけないという事です。
昔は、不燃性のガスが使われていた時代もありました。
実は、以前のスプレー缶は今よりもずっと安全でした。可燃性のあるLPGではなくフロンガスが充填されていたからですね。。
でも、フロンガスがオゾン層を破壊することがわかり、代替フロンも、温室効果ガスとしての性質が強い事がわかり、使用を制限していきました。
結果、現在、スプレー缶に使われているのは、ほとんど可燃性の強いLPGという事になってしまっています。
製品名が変わらないのに、入っている成分だけが変わっても、一般の人は気が付かないですよね。。
一応最近のスプレー缶には、
「可燃性」とか、火気には十分に注意とかのコメントがありますが、これほど危険なガスが入っていることに気が付いている人は多くないのではと思います。
正直なところ、山猫もまさか、スプレー缶に入っているくらいのガスで、建物が木っ端みじんになるとは、夢にも思っていませんでした。
今日、改めて調べたところ、私の家にもスプレー缶が大量にありました!
ゴキジェットなどの害虫対策グッズや、整髪料、髭剃り用フォームまで・・・
可燃性ガスが充填されている器具であふれているのにはびっくりしましたね!
今回の事故を契機に、スプレー缶の取り扱いについての理解が深まることを期待します。
以上、今回は、スプレー缶の危険性についての記事でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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