(この記事の最終更新日は、2020年5月5日です。)
こんにちは!山猫の雑記ブログ管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
今回は身近な疑問シリーズ! ペットボトルの捨て方の謎について迫ります!!
ねえねえ。ペットボトル捨てる時って、蓋を取るよね!・・・なんで?
それは、蓋と本体で違う種類のプラスチックを使っているからさ!
あと、ペットボトルについているラベルも違うプラスチックだから取って捨てるのが正解なんだ!
ふーん。。でもおかしくない?
↓の写真を見てよ!
蓋は確かに取れたけど、、、ペットボトルの付け根に青いリングが残っています。
これって、蓋の一部だよね!ペットボトル本体と、蓋の材質が違う!っていうのなら、この部分が残ってちゃまずいんじゃない?
ほんとだ!これはちゃんと調べてみないといけないね!
という事で、ペットボトルの捨て方を調査してみる事にしました!
ペットボトルに使われているプラスチックを調べてみた!
まずはペットボトルに使われている材質について調べてみる事に。。
ちなみにPET樹脂というのは、「ポリエチレンテレフタラート」の略なのです。
カタカタで書いたらどこがPETなのか分からないじゃん!
そりゃそうだね。英語で書くと「polyethylene terephthalate」
PET樹脂もプラスチックの一種なのだけど、ペットボトルに使われるペット樹脂は純度が高くて、再利用しやすいという特徴があるんだ。
ペットボトルのラベルを見ると・・・使っている材質をある程度見分ける事が出来ます。
このラベルを見ると・・
・キャップ・ラベル:プラ
ボトル本体がPETだという事は分かるけど、その他の部分は、プラスチックって事しか分からないんだね。。
このままだと、キャップとラベルが何で出来ているか分からないので、もう少し調べてみました。
・ラベル:PS(ポリスチレン)
キャップに使われているPP(ポリプロピレン)の特徴
プラスチックって一種類じゃないんだ!なんでみんなペット樹脂で作らないんだろう?
PET(ペット樹脂)は、プラスチックの中では硬い材質なんだ。
一方、キャップに使われているPP(ポリプロピレン)は、PETよりも柔らかい材質なのだよ。
ペットボトル本体と、ペットボトルの蓋、両方をPET樹脂で作ってしまうと、どうしても蓋と本体の密封が上手くいかないそうです。
※ PET樹脂同士だとどうしても、隙間が出来てしまう。
ちゃんと密封してくれないと、中身が漏れちゃうもんね。。
ラベルに使われているPS(ポリスチレン)の特徴
ラベルには、また違う種類のプラスチックが使われているんだね!
これはなんでなんだろう?
ラベルに使われているのは、PS(ポリスチレン)という種類のプラスチック。。
PS(ポリスチレン)の特徴はと言うと・・・
・熱を加えると収縮する特性(熱収縮性)がある
なるほど!プラスチックの種類によって印刷しやすいかどうかが変わるのか!
熱で収縮するのもポイントね!
ペットボトルのラベルが、ペットボトルにぴったりくっついているのは、フィルムを巻いた後に、熱を加えているからなのね!
という事で、ペットボトルには、3種類のプラスチックが使われている事が分かりました。
ペットボトルのリサイクル。PET(ペット樹脂)とPP(ポリプロピレン)とPS(ポリスチレン)はリサイクル工場で分離出来る。。
ペットボトルは、本体と蓋で材質が違うのだから、蓋を取って捨てるのは意味があるって事だね!
でも、蓋を外しても、ボトルの根元にリングが残ってしまうよね!
ていうか、最初にその話したじゃん!
そういえば、そうだった。。
あのリングはPP(ポリプロピレン)だから、PETと混ざると良くないよね。PET樹脂の純度が下がっちゃうのかな?
プラスチックは、見た目同じように見えても、沢山の種類があります。
リサイクルの過程で、違う種類のプラスチックが混ざってしまうと・・・性能の良いプラスチックを作ることが出来ないのです。
だから、PET樹脂のリサイクルをしたいのだったら、なるべく他のプラスチックと混ざらないようにしたいというわけです。
じゃあ、やっぱり、蓋のリングの部分もちゃんと外さないといけないんじゃ。。
と思って調べてみた所、、意外な事実が!
それが
PP:水よりも軽いので、水に浮く
- 塩水を使う方法:PETとPSは両方とも水に沈むのですが、実はPETの方が重たいのです。
だから、PETは沈んで、PSは浮く濃度の塩水を使うと、分離することが出来るのです。ただしこの方法は最近はあまり使われていないようです。 - 風力選別機を使う方法:ペットボトルを粉々に粉砕したあとに、PET樹脂は浮かないが、薄くて軽いPS樹脂は吹き飛ぶくらいの風を当てる方法。
なるほど、風の力や水のちからでPET、PP、PSを分離することが出来るんだね!
という事で、ペットボトルに使われている3種類のプラスチックは、リサイクル工場で分離出来る事が分かりました。
あれ?じゃあ、なんで蓋を取って捨てるの?
リサイクル工場で分離出来るんだったらあえて分別する必要ないじゃん!
確かにそうなんだけど、、工場で分離出来ると言っても、一回混ざっちゃった物から完璧に分離するのは難しいので、工場に行く前になるべく分別しておくのは意味があると思うよ!
特に、ラベルに使われているPS(ポリスチレン)とPET(ポリエチレンテレフタラート)は、分離が難しいので、捨てる前にラベルを取っておくというのは意味がありそうです。。。
蓋に使われているPP(ポリプロピレン)とPET(ポリエチレンテレフタラート)の分離は比較的簡単ですが、それでも、最初から分別してくれていた方が、より純粋なPET樹脂のリサイクルが出来そうな気がします。
まあ、今回はこんな所かな?
いや!実はこれで終わりじゃないんだよ!
もう少し調べてみると、捨てる時に蓋を取るもう一つの意味が見えてきました。
捨てる時に蓋を取るもう一つの理由
ペットボトルのリサイクルをするときに困る事ってなんだと思う?
何だろう?
プラスチックが混ざっちゃう話以外って事だよね。。
ペットボトルの容器に、飲み物が残っていると、、リサイクル工場はとっても困るんだ!
そっか!蓋を取るって事は、飲み残しが無くなるって事だね!
実は、ペットボトルに液体が残っていると、とっても困るのです。
ペットボトルの収集をしてくれる人や車両が無駄に汚れてしまいますし、飲み残しの液体は腐敗している可能性もあるので、衛生上も良くありません。
リサイクル工場で使用している機械にも悪影響が出る可能性があるため、飲み残しがボトルの中に残っていてほしくないのです。。。
さらにもう一つ理由が!。蓋が閉まっているペットボトルを無理につぶそうとするとどうなるかな?
収集されたペットボトルは、とってもかさばるので、プレス機という機械を使って、小さく圧縮するのですが、、この時、ペットボトルの蓋が閉まっていると、破裂する可能性があるのです。
プレスする環境によっては、作業員さんがケガをする可能性もありますので、蓋を外しておいてほしいそうです。
そんな理由もあったんだね!
ペットボトルのリサイクル事情
今回はいろいろ勉強になったね!ちなみに、ペットボトルってどれくらいリサイクルされているの?
日本のリサイクルの現状は、「PETボトルリサイクル推進協議会」と言うところが詳しくまとめてくれているよ!
2018年のペットボトルのリサイクル率のグラフがあったから引用させてもらおう!
※PETボトルリサイクル推進協議会のHPより引用
2018年のペットボトルリサイクル率は、なんと84.6% これはすごい数字ですよね!
日本国内で消費されるペットボトルのほとんどがリサイクルに回っていると考えてよさそうですね!
ちょっと気になるのが、「海外再資源化量」って項目だね。。
リサイクルした材料を海外に輸出しているってことかな?
多分そうだね。
ペット樹脂は、ボトルや繊維などに再利用されるんだけど、国内で全部再利用できているわけではないみたいだね。
海外に輸出するのが悪いわけじゃないけど、、、もう少しペットボトルを買う量を減らした方がいいってことか。。
まとめ
今回は、ちょっと真面目なお勉強回。。ペットボトルのリサイクルについて調べた事をまとめてみました。
最初にこの事を調べてみようと思ったのは、とある公共施設のゴミ箱での出来事
このゴミ箱、ペットボトルの本体と蓋の入り口が別々なのに、同じビニール袋に入るな。。
入り口を分ける意味がわからんぞ!
ゴミ箱によっては別々の箱に入ったりしてはいるのですが、、
そもそも、なんで蓋を取るんだろう?という疑問から、この調査が始まりました。
最初は、ボトルとキャップの材質が違うから分別するんだろうなあ。。
でもボトルと蓋が同じビニール袋にたまるのは意味ないな。。
ゴミ箱の構造が良くないのかな。。とか思っていたのですが、、
調べてみると、蓋が外れていることに意味があることが分かってびっくりでした!
子どもの自由研究のテーマになりそう!って思ったよ!
確かに面白いね!リサイクル工場の見学に行けるといいんだけど。。
という事で、今回は、ペットボトルのリサイクル。ペットボトルの蓋を分別する意味について解説しました!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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