(この記事の最終更新日は、2021年6月30日です。)
このブログを書いている山猫は、文房具(ステーショナリー)が大好き!
今回は子供向け文房具で山猫が不思議に思っている、小学校におけるシャープペンシル禁止問題。
最近はシャープペンシルOKの小学校も増えてきてはいますが、まだまだ禁止の学校が多いようですね!
でも、なんで、小学校は鉛筆よりもずっと便利なシャープペンシル(シャーペン)を禁止しているのでしょうか?
小学校は、シャープペンシル(シャーペン)は禁止で、鉛筆を使わなくてはいけない!という決まりは、変えても良いのでは?と山猫は考えています。
単純に、字を書くツールとして考えてみる
シャープペンシルが禁止されている理由を一つ一つ考える前に、鉛筆とシャープペン どちらが字を書くツールとして優秀か?とう観点で考えてみます。
使い心地とか、削り方を工夫すれば書ける文字の自由度が高いという鉛筆の利点は捨てがたいものがありますし、山猫も個人的には鉛筆が好きですから鉛筆もよく使います。
でも、字を書く効率という点で考えれば、鉛筆はシャープペンシルにはかなわないなと思っています。
シャープペンは、芯を削るという作業がいりませんし、全体が短くなる事もない。
芯が必要以上に丸くなることもない。
ノックすることでどんどん芯が出てくるのですから、休憩なしに文字を書き続けることが出来るのです。
これは、鉛筆にはできない芸当ですよね。
最初はとがっている鉛筆も、文字を書き続けると丸くなってしまいます。
特に、今「小学校」で標準仕様になりつつある、「2B」の鉛筆は、芯が「HB」に比べてかなり柔らかいですから、あっという間に芯が丸くなってしまいます。
芯が丸い鉛筆で文字を書くのはかなりのストレスになりますから、どうしても鉛筆を削るか、鉛筆を交換するという作業が発生するのです。
この点だけをもってしても、文字を書く道具として考えた場合、シャープペンは鉛筆より優れていると山猫は考えています。
さらに言ってしまえば、山猫は、勉強でつかうのならボールペンを推したいですね。
ボールペンと言ってもフリクションのように消えるペンではなく、昔ながらの油性のボールペンが良いと考えています。「ボールペンは消せないじゃないか!」という声が聞こえてきますが、
ボールペンは消せないから良いのです。
鉛筆やシャープペンシルで書いた場合は、間違えたら消さなくてはいけません。
神経質な子であれば、ちょっとレイアウトが崩れただけで、ゴシゴシと消してしまいますよね。はっきり言って、時間がもったいない。
そして、問題の答えを間違えてしまったときに、消しゴムで消してしまい、先生の書いた答えを写すようなことをしていると、一見綺麗なノートですが、どこでどんな間違いをしたのか?という記録まで消してしまう事になります。
フランスでは、小学校に入学した生徒が最初に持たされるのがボールペンだそうです。
間違いを修正したい場合は、横線を引いて訂正します。
なぜ、消しゴムで消せない筆記用具が使われているかというと、、「間違ったことをなかったことにしないため」だそうです。
これは、どうしても結果を重視してしまう親の責任が大きいのかなと感じます。
帰ってきたテストを見るときも、結果的に〇か×のどちらかなのか?
に注力してしまって、途中の過程まではなかなか見ることが出来ない。。
間違いをすることは恥ずかしくも悪い事でもなくて、間違いを正すことが勉強の本分であるという事を子どもたちにしみ込ませる事と、消せない筆記具を使うことはセットにしないといけないと考えています。
ちょっと、脱線しました。ボールペンは飛躍しすぎているので、シャープペンの問題から。
なぜ、日本の小学校では、シャープペンが禁止されているのか?いろいろな文献や資料から理由を集めて、その一つ一つに考察をしていきたいと思います。
小学校でシャープペンが禁止されている理由。
1. 筆圧のコントールが難しい。芯が折れやすい。
確かに、0.5mmや0.3mmのシャープ芯は非常に細く、折れやすいものです。
鉛筆はある程度力を入れてゴリゴリ書いても大丈夫ですが、0.5mmや0.3mmのシャープ芯は、同じ感覚で書くと簡単に芯がおれてしまいます。
確かにひと昔前であれば↑の理屈は理にかなっていたのでしょうが、、
今は、芯の太いシャープペンが大人気なんですよ!
山猫が使っているシャープペンは、0.7mmの芯をつかっています。
0.5mmに対しては直径で0.2mmしか変わらないわけですが、折れやすさは全く別物です。大人が普通に使う分には折れる事はほとんどありません。
全く折れないか?と言われれば、力いっぱい書けば折れます。
と答えますが・・・でも鉛筆でも力いっぱい押さえつければ芯は折れますよね。。
感覚的には、0.7mmの芯を使うと、折れやすさは鉛筆と大差ないと山猫は考えています。
また、0.7mmでは、まだ折れやすいというのであれば・・・
0.9mm 1.1mm 1.3mmとさらに太い芯のシャープペンが販売されていますからそちらを使えば、シャープペンの方が芯が折れやすいという主張は誤りだということがわかります。
三菱鉛筆 シャープペン クルトガ 0.7 ブルー M74501P.33
山猫も愛用している、0.7mmのシャープペン
クルトガエンジンを搭載しているため、常にとがった状態で使用できます。
0.7mmシャープの弱点は、線幅がかなり広い事ですが、クルトガと組み合わせると、芯の先はいつも細くとがっていてくれるので、芯の太いシャープペンを使っているという感覚はありません。
芯を太くすれば、筆圧を十分かけても芯は折れることはないので、シャープペンを使用することで筆圧を鍛えられないという理論は誤りであると考えられます。
2.「留め」「はね」「はらい」がシャーペンでは書きにくいため。
なぜ、鉛筆の方が、「留め」「はね」「はらい」が書きやすいのか?
山猫には理解ができないのですが。。
山猫は、シャープペンの方が書きにくいとは思えませんが、きっと鉛筆を使うメリットがあるのだと思います。
なぜ、これらの点について、鉛筆がシャープペンシルよりも、どのように優れているのか、ご教授いただけるとありがたいです。
3.基本の鉛筆の持ち方が身に付かないから
この理由はあり得ないです。
軸の設計自由度は、鉛筆よりもシャープペンシルの方があるわけですから、小学生が正しく字を書けるようになる軸を研究すれば、シャープペンシルの方が良い軸を作れるはずです。
最悪、鉛筆と全く同じ軸を採用することもできるのですから、この点においてシャープペンシルが鉛筆より劣っている理由はありません。
4.高価なものもある、盗難の例もある
確かにシャープペンは、かなり価格の高いものも市販されています。でもこれは、高価なシャープペンを禁止すれば済むことです。
そして、小学校でシャープペンの許可がでたら、各メーカーは、小学生が使いやすいシャープペンの開発を真剣にやるようになります。
今でも、小学生向けの芯が太くて安価で、使いやすいシャープペンが市販されています。
コクヨ キャンパス ジュニアペンシル 1.3mm 青 PS-C101B-1P
まるで、鉛筆のような書き味の1.3mm と 0.9mm芯のシャープペンシルです。
小学生が使いやすいように随所に工夫が凝らされています。
しかも、価格が安い! 今時、鉛筆でも1ダース500円~600円位します。
このシャープペンは、200円以下で売られているわけですから、鉛筆1ダースよりはるかに安い金額で手に入れられるものなのです。
この程度の値段なのですから、新入学の購入リストにこのシャープペンを入れてしまえば、盗難もなくまりますし(みんな持っているから)けんかになることもないでしょう。
また、貧しい人はシャープペンを買うお金がないので差別になってしまうという意見もありましたが、、それも昔の話ですよね。
今は逆に鉛筆の方が価格が高いとも言えます。(鉛筆は、短くなったら新しいのを買う必要がありますからね。シャープペンの場合、買う必要があるのは芯だけです。)
5.カチカチと芯を出す音をさせて遊んでしまう。
これも、カチカチ音のしないシャープペンが販売されていますし、小学校でシャープペンの使用が解禁されれば、メーカーがいくらでも開発してくれる領域の話です。
6.分解して遊んでしまう
これは、山猫にも経験がありますが、分解できる部分をねじ式ではなく、接着式にしてしまえば、物理的に分解することが出来なくなります。
いずれにしても、分解して楽しむのは、最初だけで、そう何回も分解するわけではないと思います。
逆に、精密機器のシャープペンを分解させ動作させることは、子どもの知的好奇心を満足させることにつながるかもしれませんね!
私もシャープペンを分解したことがありますが、芯を繰り出す動きをとても興味深く見ていた記憶があります。
子どもの頃にシャープペンの精巧さに出会って、機械工学の道に進む子どももいるのですから(私です・・・)、分解して遊ぶ=悪 と決めつけるのもどうかと思います。
7.折れた芯が床に落ちて、床が汚れてしまう。
これは、(1) の、芯が折れやすいという項目に対応しています。
折れにくい太い芯を使うことで、芯が折れる心配はほぼなくなるのですから、床に落ちる芯もほぼなくなります。
鉛筆でも芯が折れる可能性はあるのですから、この点で、鉛筆とシャープペンの優劣を決めるのはおかしいですよね!
8.その他
後は、コンセントに差し込んで感電遊びをしたり、怪我をしたりとい理由もありますが、コンセントはカバーを付けたり、太い芯のシャープを使うことで、けがをしにくくしたりする対策は可能です。
さらに、鉛筆を削るとき、ナイフで削る練習ができる。
という理由も見つかりましたが、ナイフを持ち込んで鉛筆を削ってもよいのなら、それはそれでありだと思います。
山猫が子どものころは、小学校の入学セットに小刀が入っていて、みんな休み時間に小刀で鉛筆を削っていました。。
鉛筆を小刀で削るのは、手先も器用になり悪いことでないので、小学校では、ナイフで鉛筆を削ります!
と宣言してくれるのであれば、それはそれでありだと思います。
でも、シャープペン自体がとがっていて危ないと言っている状況なのですから・・・
ナイフで鉛筆を削りましょうという話になったら大騒ぎになりそうです。
まとめ
今日は、小学校でシャープペンを使ってはいけない理由のまとめでした。
文字を書くという作業の効率で行けば、鉛筆よりシャープペンシルの方が優れているわけですから、徐々にシャープペンを取り入れていければよいなと思うのですが・・・
実際に導入するとなるといろいろ難しい問題があるのかもしれませんね。。
将来的には、綺麗な板書よりも、すべての学習の過程を残すことの重要性に気付いて(ついでに消しゴムを使っている時間のロスを考えて)ボールペンで書くようにすれば、さらに効率が良くなるのですが。
と言っても、山猫には何の権力もないので、ただ、考えているだけなんですけど。。。
~この記事中でご紹介したグッズはこちら~
以上最後までお読みいただきありがとうございました。
~合わせて読みたい~
このブログでは、小学生(特に新入学生)におすすめの鉛筆や鉛筆削りを紹介してきました。
コメント
山猫さんの意見に全面的に賛成です。 5年生になる孫が同じような質問をしてきました。
「同じ5年生なのに、塾では良いのに、学校で禁止されているのはなぜ?」。 私には答えることは出来ませんでした。
聞いてみると、朝、削って行った鉛筆が太くなり、削ろうと思ったけれど 、教室にある鉛筆削りが壊れていて使えなかった。 塾のことを思い出し、削らなくても良いシャープペンシルが使えれば良いのに」 と思って先生に聞いたところ 「だめ」と言われた。 「どうして」と聞くと先生は「そう決まっているから」 理由を聞けなかったので、校長先生に聞きに行きました。 ここでも明確な理由はきけなっかったので、翌日私に質問してきたのでしょう。
確かに私が小学生だった時代は、山猫さんがあげられているような理由で禁止されていました。 しかしその後の経済状態の改善、メーカーでの改良努力によってそのほとんどは解消され、とっくに解禁されていると思っていた私には説明してあげることが出来なかったのです。
改善されてもまだ禁止が続けれれている理由は、だだその方が楽だからだろうと思います。
ここで解禁すると言ったら、古い理由で禁止されていた時代に小学生であった父兄から、古い理由を振りかざして抗議を受ける危険性が有るからです。 今の先生も同じです。 そこから抜け出せていないのです。 新しい考えの先生が出てくるのを待つしかないのでしょうか。
この話には落ちが有ります。 先生に聞いてダメだったので、校長先生に聞きに行った処「ダメ」ではなく「担任の先生に聞きなさい」だったのです。 思わず「たらいまわしだ」と言ったら、怒られた!
kouyamaさん。丁寧なコメントありがとうございます。
記事を読んでいただけてとても嬉しいです。
シャープペン問題に限らず、学校には改善できそうな謎ルールがたくさんありますよね。。
何かを変えるというのは、とてもエネルギーが必要な事ですので、ついつい現状維持となっているのだと思います。
先生方も忙しいので、気持ちは分からないではないのですが。。。